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暑さに強い駐車場はどれ?舗装の種類で変わる夏の快適性とリスク

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はじめに|駐車場の「舗装」が夏の快適性を左右する?

気温が上がる夏場、車を所有する人にとって避けて通れないのが「車内の暑さ」と「駐車時の不快感」です。特に月極駐車場を利用する借り主にとって、舗装の違いによってどれほど影響が出るのか、意外と知られていません。
アスファルト・コンクリート・砂利・未舗装――見た目では分からないような差が、実は車内温度やタイヤの寿命、安全性にまで影響を及ぼします。
本記事では、駐車場の舗装の種類別に、それぞれの特徴と夏場における影響、借り主として知っておきたい選び方のポイントを詳しく解説します。

 

暑さに強い駐車場はどれ?舗装の種類で変わる夏の快適性とリスク

 

目次

駐車場の舗装は主に4種類

日本国内の月極駐車場で採用されている舗装には、主に以下の4種類があります。

アスファルト舗装

最も一般的な舗装方法で、黒色の見た目が特徴的です。コスト面・施工スピード・排水性のバランスが良く、広く普及しています。
しかし夏場は特に熱を吸収しやすく、表面温度が60度以上になることも珍しくありません。車内温度が急激に上昇しやすく、車の劣化を早める要因にもなります。

コンクリート舗装

アスファルトに比べて白っぽく、熱の吸収が抑えられるため、夏場の表面温度上昇が比較的穏やかです。耐久性も高く、商業施設や大型マンションの駐車場に採用されるケースもあります。
ただし、初期コストが高く、水はけが悪いと滑りやすい点もあり、管理状態によって快適さに差が出ます。

砂利敷き

未舗装の一種で、砂利を敷き詰めただけの簡易的な駐車場です。コストが低く、短期的な月極や郊外の駐車場に多く見られます。
夏場の熱はそれほどこもりませんが、照り返しが強く、また車の下部や靴への跳ね返りなどで不快感があることも。雨天時にはぬかるみやすい点も注意です。

未舗装(土・草地など)

地面がむき出しのままの状態で、駐車スペースとして最低限の整備だけがなされているケースです。
熱のこもりは少ない反面、雨のあとはぬかるみになりやすく、夏場は雑草が繁茂するなど、利便性・快適性に課題が残ります。地面が柔らかいため、車体の傾きやタイヤのめり込みが発生することも。

 

夏場における舗装ごとの影響とトラブル例

アスファルトで起こりがちな問題

アスファルトは夏の直射日光を吸収しやすいため、以下のような問題が発生しやすくなります。

  • 車内温度が短時間で50度以上に達する
  • ダッシュボードやシート表面が高温になりやけどの危険
  • タイヤの空気圧が上昇し、パンクやバーストのリスク
  • 樹脂部品の劣化加速(ワイパー・ゴムシール等)

特に小さなお子様やペットを乗せる場合には、エンジン停止直後の車内温度上昇に注意が必要です。

コンクリートは安全性と快適性のバランスが良い

表面が白いため反射率が高く、アスファルトほど熱を吸収しません。そのため、車内温度の急上昇をある程度防げます。また、タイヤの摩耗やゴムの劣化にも比較的優しい素材です。
ただし、水が溜まるような構造だと、夜間に滑りやすくなるリスクもあり、特に急な雨のあとなどは足元に注意が必要です。

砂利や未舗装の「熱さ」以外のデメリット

砂利や土の駐車場は熱のこもり方こそ少ないものの、以下のような不快要素・リスクがあります:

  • 砂ぼこりや泥が車体下部に付着しやすい
  • 靴が汚れやすく、雨後のぬかるみで転倒リスクも
  • 夏場は雑草が伸びて車に接触する可能性
  • 虫や蚊が集まりやすい環境になる

一見、夏向きに見えるこれらの舗装も、実際は快適性や安全面での配慮が必要なのです。

 

暑さだけじゃない!安全性にも関わる舗装の違い

夜間・雨天時の視認性と滑りやすさ

舗装の材質は、単に「熱のこもりやすさ」だけでなく、視認性や安全性にも影響を及ぼします。たとえばアスファルトは黒いため、夜間は照明がないと車止めやラインが見えにくくなりがちです。
一方でコンクリートは白く、夜間でも明るく見えやすい特徴があります。ただし雨天時には滑りやすくなる場合もあるため、コンクリ舗装でも滑り止め処理が施されているかどうかは重要なチェックポイントです。

段差や傾斜が車や人に与える影響

舗装の状態によっては、地面のわずかな傾きや段差がそのまま残されていることもあります。とくに未舗装や簡易舗装の場合、次のような影響が出ることがあります。

  • 車が傾いたまま駐車されることで、オイル漏れや部品劣化の原因になる
  • 高齢者や小さな子どもが乗り降りしづらくなる
  • タイヤの片減りが進む

特に長期間契約して使う月極駐車場では、こうした地面状態の影響が蓄積されるため、最初にしっかり確認しておくことが重要です。

 

駐車場選びで暑さ・快適性をチェックするポイント

日陰になる時間帯があるか

夏の駐車場選びで最も効果的なのは、「直射日光を避けられる時間帯があるか」を事前に確認することです。たとえば、

  • 建物の影になる時間帯がある
  • 立体構造や屋根付きスペースがある
  • 高い塀や木の陰で自然な日陰ができる

など、少しでも「遮熱」要素があるだけで、車内温度や乗り降りの快適性が大きく変わってきます。

舗装の材質を現地で確認する

インターネットや写真では分からないことも多いため、現地見学ができる場合は必ず行きましょう。以下のような視点で確認するのがおすすめです。

  • アスファルトがひび割れていないか
  • コンクリートが滑りやすい形状になっていないか
  • 水たまりやぬかるみができていないか
  • 雑草が生い茂っていないか

日中の見学であれば、照り返しの強さや暑さも肌で感じることができます。

 

オーナー・管理会社の対応力も重要

定期的な清掃や草刈りがされているか

舗装の種類にかかわらず、夏場に快適に使えるかどうかは「管理の質」が大きく影響します。
砂利や未舗装の場合でも、定期的に雑草が刈られているか、落ち葉やゴミの清掃が行き届いているかどうかで印象はまったく変わります。
契約前に周囲を観察して、「手入れされているか」を見るだけでも良い判断材料になります。

問い合わせへの対応スピード

たとえば、「車止めが外れていた」「雑草がひどい」「ぬかるみでタイヤが埋まった」など、利用者からの連絡に対して迅速に対応してくれる管理会社は安心です。
夏はトラブルが増えやすい季節でもあるため、借りる前に「連絡先が明示されているか」「ネット上の評判に応答があるか」などを確認しておくと良いでしょう。

 

夏の駐車場で実際に起きたトラブル事例

車内温度の上昇による熱中症事故

近年では「子どもを車内に残したまま買い物に行き、戻ったときには熱中症で意識を失っていた」というニュースも散見されます。
アスファルト舗装の駐車場では、地面からの輻射熱が車体全体に伝わり、わずか10分で車内が50度を超えるケースもあります。
駐車場の舗装がこうしたリスクに関係していることは意外と知られておらず、借り主自身が対策を意識する必要があります。

舗装のひび割れや陥没による車両の損傷

夏場は気温の変化で舗装面が膨張し、ひび割れが進行しやすい季節です。
ひびや穴に気付かずに車を停めた結果、タイヤや足回りが損傷するトラブルも報告されています。特にアスファルト舗装が劣化したまま放置されている場合、こうした問題が起きやすくなります。
現地見学の際には、表面状態のチェックも忘れずに行いましょう。

 

舗装材の違いによる温度上昇の比較データ

以下は、夏場の晴天時における各舗装材の「表面温度」の一例です(※気温35度前後の場合)。

舗装材 平均表面温度
アスファルト 55〜65℃
コンクリート 45〜50℃
砂利 40〜45℃
未舗装(土) 35〜40℃

アスファルトは熱伝導率が低いため、内部に熱がこもりやすく、表面温度が上昇しやすい特徴があります。
一方で砂利や未舗装は通気性がある分、熱が分散しやすいですが、その分ホコリや泥が舞いやすくなる副作用もあります。

 

家族連れ・高齢者・ペット同伴者にとっての注意点

乗り降りの安全性

高齢者や小さな子どもにとって、舗装の状態が悪い駐車場では乗り降りに危険が伴います。
たとえば、以下のような点に注意が必要です:

  • 砂利が不安定で足元を取られやすい
  • 未舗装でぬかるんでおり、滑りやすい
  • アスファルトが高温になっており、転倒時の火傷リスクがある

一見して車は停められるように見えても、周辺の舗装状態が家族全体の安全性に直結します。

ペットの足裏火傷リスク

犬や猫を車に同乗させる際、アスファルトの温度には特に注意が必要です。
表面温度が60度を超えるアスファルトの上を歩かせると、わずか数秒で足裏が火傷してしまいます。
駐車場内を少し歩かせるだけでも危険なので、日陰や涼しい舗装を選ぶか、抱きかかえて移動するなどの工夫が求められます。

 

駐車場管理者に伝えたい夏場の対策ポイント

遮熱・遮光の工夫を取り入れる

管理者側の配慮として、以下のような対策があると利用者にとって非常にありがたいものです。

  • 簡易的な日除けシェードの設置
  • 照り返しを抑える白色舗装の採用
  • 木陰ができるような植栽の活用

最近では、遮熱性アスファルトや熱反射塗装などの技術も出てきており、賃料の競争力維持と利用者満足の両立が可能になってきています。

夏季に限った注意喚起の掲示

「車内に子どもやペットを残さないでください」「舗装面が高温になります」など、夏場特有のリスクに関する掲示を設けることで、事故予防や利用者の信頼感にもつながります。
こうした配慮は特にファミリー層や高齢ドライバーの安心感に直結するため、空き区画対策としても有効です。

 

暑さ対策としての便利グッズと使い方

サンシェード・ダッシュボードカバー

車内温度の上昇を少しでも抑えるには、フロントガラス用のサンシェードやダッシュボードカバーが有効です。特にアスファルト駐車場では、太陽光が車体に直接降り注ぐため、これらのグッズがあるとないとでは快適性に大きな差が出ます。

車用の送風・換気アイテム

駐車中にソーラーパネルで作動する換気ファンや、ドアに引っかけるタイプの換気器具も登場しています。完全な熱対策とはいえませんが、駐車中に内部の空気が多少循環するだけでも、車内の温度上昇を抑える効果があります。

温度計アプリやサーモメーター

スマートフォンに連動する温度計や、実際に車内に置いておけるサーモメーターで「今どのくらい熱いのか」を可視化できれば、暑さ対策への意識も高まり、無理な放置や長時間の駐車によるトラブルも防げます。

 

舗装とヒートアイランド現象の関係

都市部の駐車場が多くアスファルトで覆われていることも、実は地域全体の気温上昇=ヒートアイランド現象の一因とされています。
これは地面が熱を溜め込み、夜間にそれを放出することで気温が下がりにくくなる現象で、アスファルトの駐車場が密集する地域では特に顕著です。
個人で対処できることは限られますが、遮熱性の舗装や植栽による遮光などが増えていけば、地域全体の暑さ対策にも貢献できるでしょう。

 

おわりに|舗装を知ることが“安心”に直結する

駐車場選びにおいて「舗装の種類」は見落とされがちなポイントですが、実際には夏の過ごしやすさ、安全性、さらには車両の寿命にまで影響する重要な要素です。
借り主の立場で考えれば、毎日使う場所だからこそ、快適さと安心感は何より大切。
これから月極駐車場を契約する方は、価格や場所だけでなく、ぜひ「舗装の種類」と「管理状態」にも目を向けて選んでみてください。
小さな違いが、夏の大きな差につながります。

 

 

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